現在、不妊や産前・産後など、妊産婦や出産を望む女性(以下妊産婦)を取り巻く状況は、ますます厳しくなっています。女性の社会進出にともない、晩婚、高齢出産によって、逆子や切迫流産、尿漏れ、乳腺炎、腰痛、腱鞘炎などのトラブルが。さらに運動不足や食生活の変化、ダイエット、冷え、ストレスによる生理不順は不妊につながります。無事に妊娠できたとしても、逆子や切迫流産のリスクも20年前より20%も増加していると言われています。産後も、筋力の低下のために子宮が正常に戻らず、尿漏れや腰痛など様々なトラブルに悩まされています。
そうしたトラブルに対応できる知識や技術を持った助産院・整体院も不足しています。妊産婦トラブルに対応できる助産院・整体院が身近にあれば、妊産婦の安全・安心な出産、産後ケアにつながるのではー。
こうして「特定非営利活動法人(NPO法人)日本妊産婦整体協会」を設立することといたしました。私たちは、地域の医療機関との円滑なコラボレーションをおこない、手技療法家にたいする信頼を向上し、地域のリーダー、地域で核となる人材を育てる指導者を育成し、誰もが安心して出産できる環境の実現に向け活動してまいります。
ある助産院に通う妊産婦の患者さんの口コミから、助産師さんに「技術を習得したい」と相談を受けました。このことをきっかけに、助産師・産婦人科医を対象に、妊産婦のストレッチを学ぶセミナーをはじめ、数年になります。この間、鎌倉・横須賀・藤沢・横浜・平塚・町田でセミナーを開催。さらに手技療法家向けに妊産婦の身体の調整やストレッチのセミナーを沖縄・九州・東京と開催してまいりました。
妊産婦の患者さんを紹介をして頂いている助産院では、セミナーを受講した助産師さんが妊産婦ストレッチを実践。すると妊産婦の半数近くの方がお腹の張りや体調改善を実感し、当院への来院が減少しました。助産院の評判もよくなり、妊産婦の負担・費用軽減、生まれてくる赤ちゃんの健康にも貢献しています。
手技療法家向けの妊産婦の身体の調整のセミナーも、受講者が妊産婦さんの身体を調整し、妊娠中や産前産後のトラブルが軽減しています。
今年度は、大阪・四国での開催、さらに名古屋や北海道・東北地方での開催をめざしております。
しかし、個人の整体院として一人で活動していくには限界があります。
当院の患者さんから「里帰り出産するため、信頼できる整体や産婦人科を紹介してほしい」と良く聞かれますが、紹介できるところは非常に少ないのが現状です。妊産婦が安心してかかれる整体院と産婦人科の両方が近くにあることは、残念ながら現在はほぼありません。
また、ある整体師さんから「自分一人での開業には不安。技術指導を定期的に行って欲しい。近隣の産婦人科や助産院との接点がない」と相談を受けました。
このようなことから、多くの妊産婦の健康増進と快適な妊娠生活、安心・安全な分娩と健康な赤ちゃんの誕生をサポートする人材育成、妊産婦の身体の調整やストレッチを学ぶセミナーを全国に広げたいと考え、NPO法人を設立することといたしました。
さらに、NPO法人を設立することで社会的信用を高め、医療機関との連携強化・円滑化、手技療法家への信頼向上、さまざまな地域でのリーダー・指導者の育成をすすめてまいります。
私は全日本スキー連盟を通して25年以上にわたり、ボランティアとしてジュニアスキーの指導にあたってまいりました。ジュニア=次世代の育成なくして未来はありません。
育成指導には、情熱と根気強さが大切で、利益利潤とは相容れないものです。
日本妊産婦整体協会の設立にあたり、妊産婦をはじめとする女性の健康増進、安心・安全な妊娠・出産と次世代を担う赤ちゃんの誕生に寄与し、日本の明るい未来に繋げていきたいと感じております。
三井東圧化学株式会社(現三井化学株式会社)在職中にナショナル整体学院入学。卒業後エイモス(株)にて講師や治療を経験。治療院運営及び治療展開のノウハウ提供依頼でヴェスナーへ入社。エビスけんこう堂整骨院・西麻布美容整骨院を開設・展開し軌道へ乗せる。
その後 地元鎌倉に徳元整体を開設。PNF・カイロプラックティック・オステオパシーを中心とした整体を行う。
妻の不妊をきっかけに、関節ニュートラル整体、吉田美和D.Cに女性固有疾病の治療のテーマで逆子の矯正、フランスのDruelle D.O.に婦人科、産科、小児に対するオステオパシーを師事。2013年より産婦人科や助産師・セラピストからの依頼を受けセミナースタート。2015年4月、神奈川県助産師会の講師に就任
通常は院にて整体・調整の毎日を送る。お子さん連れ、妊産婦OKの整体院として地元のみならず絶大な信頼を受ける。またアスリートケアの原点となっているスキーは、全日本スキー連盟の有資格者である。